ダミール著『プライスアクション短期売買法』の柔軟思考トレード理論

プライスアクション短期売買法
ロレンツィオ・ダミール氏が送る、プライスアクショントレードの新しい概念。
専門書にありがちな小難しい言い回しは無く、端的にわかりやすく書かれている。
マーケットには常に柔軟性を持って望むことが必要だと、再度考えさせられる一冊である。
おすすめ度
読みやすさ
内容充実度

2018年5月初旬、パンローリング社から新たなプライスアクショントレードに関する書籍が版行された。

ロレンツィオ・ダミール著『プライスアクション短期売買法』である。

本書には、
ありきたりなチャートパターンやロウソク足パターンは殆ど登場しない。

 

一貫して、
相場(チャート)を『需要と供給』の観点から読み解いていく。

 

ダミール氏は本書にてチャートを読み解く際に3つの領域を定義する。

  1. 価値領域(バリューゾーン)
  2. 制御価格(コントロールプライス)
  3. 超過価格(オーバープライス)

 

これら3つの概念は、
従来から親しまれてきたテクニカル分析に、一見共通するようにも見える。

トレンドラインチャネルライン水平線といった類のものだ。

しかし、
これらの従来のテクニカル分析は、しばしば主観的なジレンマに陥ってしまうことが多い

特にトレンドライン、チャネルラインといった斜線は、個々人によってしばしば目測が変わってしまう。

そこで、
ダミール氏はこれら従来のテクニカル分析方法よりも、より『柔軟に』対応できる考えとして、上記の3つを提唱した。

 

この書籍は、トレンドラインのちょっとしたズレが気になったり、水平線を超えたか超えてないかといった、チャートを細部までしっかりと確認『しすぎる』あなたにお薦めできる。

 

ダミール氏が提唱する『価値領域、制御価格、超過価格』の概念を知ることで、

「これぐらい柔軟な見方で問題ないんだ。」

と、今までよりもチャートを精神的に『楽に』分析することが可能になるだろう。

価値領域(バリューゾーン)

ブル派ベア派が拮抗する領域を『(公正)価値領域』という。

つまり、
売りたい側も買いたい側もその領域内のプライスで納得している状態とも言える。

この領域は基本的に並行しているが、
その角度に関しては、ときに直行であり、ときに斜行である。

ダミール氏は、この領域を軸に下記のプライスを見定めていく。

制御価格(コントロールプライス)

プライスはこの『制御価格』に回帰する。

公正価値領域に刺す串のような存在。

超過価格(オーバープライス)

公正価値領域から突出した存在。

本書におけるトレードチャンスがこの『超過価格』に存在する。

ここでは、わずかながらのチャートパターンを用いたエントリー方法を使用する。

まとめ

この書籍は、実内容ページ数140Pほどと、トレードに関する物としては少々物足りない分量となっている。

しかし、
内容は一貫して『需要と供給』の観点から、

・相場(チャート)が現在どちらの方向に圧力がかかっているのか?
・どこまで上昇すれば売り圧力が強まるのか?
・どこまで下落すれば買い圧力が強まるのか?

といった分析について書かれている。

 

端的に言えば、

『テクニカル分析を用いた環境認識方法の専門書』

と言えるだろう。

 

そういったしっかりとした軸のある内容により、少ないページ数でも満足のゆくものとなっている。

 

テクニカル分析とは根源的に『主観的』なものであり、チャートを観察する各々によって、まったくの別模様が浮かび上がる。

そんな混沌とした世界において、
ダミール氏は従来のテクニカル分析よりも、より柔軟で、より対処に優れた考えを提唱してくれている。

 

いま現在、
複数時間軸を用いた環境認識方法に躓いている方は、ダミール氏の本書を一読されることを推奨致します。

プライスアクション短期売買法
ロレンツィオ・ダミール氏が送る、プライスアクショントレードの新しい概念。
専門書にありがちな小難しい言い回しは無く、端的にわかりやすく書かれている。
マーケットには常に柔軟性を持って望むことが必要だと、再度考えさせられる一冊である。
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