トレード心理を物語で学ぶ|FXトレーダーの大冒険(感想/レビュー)

FXトレーダーの大冒険(ロブ・ブッカー著/パンローリング社)
 
 トレードの心理を学ぶために書かれたこの書籍。
主人公ハリーが、新米トレーダーから1歩1歩成長していく物語だ。
トレードの専門書という意識ではなく、あくまで読み物として手にとってみよう。
おすすめ度
読みやすさ
内容充実度

 

トレードにおける心理を題材にした書籍は、これまでにも様々な物が刊行されている。

投資苑、ゾーン、規律とトレーダーといった書籍がトレード心理を学ぶ専門書としては評価が高い。

しかし、
これらの書籍(特にマークダグラス著の書籍)は『心理』というテーマ性も相まって、読み進めるには難解で、迷えるトレーダーをさらなる深みへといざなってしまう恐れがある。

 

そんな中で、
今回の書籍『FXトレーダーの大冒険』は、難解に陥りがちなトレード心理書籍に新たな方向性を見出したものだ。

物語の本編は、ハリー・ベインズなる人物視点で書かれており、ハリーが新米トレーダーとしての失敗や試行錯誤、成功に至るまでの道筋を、平易に読み進めることが出来る。

 

トレード心理を学びたいが上記の専門書には手が出しくい、といった方には今回の書籍は一つの選択肢になりえるかもしれない。

 

しかし、
この書籍はトレードの心理を学ぶ専門書としては2流と言わざるを得ず、
物語を楽しむ小説としては3流だ。

トレード心理を学ぶならわざわざこの書籍を選ぶ必要は無いし、
小説を楽しみたいならならもっと他の選択肢を選びたい。

新書で約4000円を払って購入する価値はないだろう。

少々辛辣な意見も述べてしまったが、
あくまで個人的な書評と捉えていただたい。

読み手次第では、この書籍をきっかけに新たな気づきを得られる場合もあるだろう。

 

そして、
個人的にはトレード心理を学ぶのであれば、下記の書籍をお薦めしたい。

デイトレード(日経BP社)オリバー・ベレス/グレッグ・カプラ著「この書籍を読まずしてトレード語るべからず」そ...

値段も手頃で、トレード心理を学ぶにあたって内容も申し分ない。

今回レビューした書籍はこちら

 

FXトレーダーの大冒険(ロブ・ブッカー著/パンローリング社)
 
 トレードの心理を学ぶために書かれたこの書籍。
主人公ハリーが、新米トレーダーから1歩1歩成長していく物語だ。
トレードの専門書という意識ではなく、あくまで読み物として手にとってみよう。
おすすめ度
読みやすさ
内容充実度

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